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ふつうのコト

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2017年 12月 25日

喪失から半年

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夫がわずか6ヶ月の闘病を経て亡くなってから、ほぼ半年経ちました。
しばらくは、自分と世界との間に薄い幕が張っているように感じたけれど、
今はもう、それはありません。

人の集まる場所に出向いても心から楽しめるし、
行きたい場所、やりたいこともたくさんあるし。

普通に元気なんだと思う、たぶん。


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ただ、涙はいつもこめかみのあたりに溜まっていて、
ふいに何でもない時にあふれ出して、自分でもびっくり。

駅の階段を人波にもまれながら降りる時、
運転をしていて信号待ちの時、
台所で何かを刻んだりしている時・・・とにかくほんとに何でもない時に。

でも、メソメソしていてダメだなぁとは思わない。
大切な人を失ってまだ半年なのだ、むしろこれが健全な状態なんだと思う。

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朝起きて、ベッドから自分の足で降り立つとき、それだけで感慨が走ります。
夫は悪性リンパ腫が脊髄に転移して、まず足が動かなくなってしまいました。
どれだけ歩きたかったろう。
自分の意思で、自分の行きたい所へ行ける、
ただその事がどれほど有り難く、生きる実感を伴うことか、身に沁みて。


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夫が亡くなって初めて訪れた晩秋の道東。
この原野の桜は、こんな風に幹が折れながらも毎年咲いてくれる。
命を燃焼させ尽くして生きるということを無言のうちに教えてくれる、
私の愛してやまない桜です。
今年は花の季節に行かれなかったけれど、この時はまだ葉を残していてくれました。

私はボロボロの木肌を泣きながら撫でて、一緒に頑張ろうねと声をかけました。
また花咲く季節に会いに来るから、夫のぶんまで生きて、動くから。

とりとめもない文章ですが、今の気持ちです。




by ayaya55a | 2017-12-25 19:09 | 道東


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